自動売買の定番
収益に比べて固定資産が大きい企業は、その比率を保つためには、その比率が小さい企業に比べて、留保利益の訓合を大きくしなければならない。
収益の一定部分は、その固定資産を保ち、あるいは更新するために取り分けておく必要があるからだ。
このように、会計上の利益は、現金収入をつくり出す能力を反映する形に修整される必要がある。
ここで、もっと正硲な姿を映し出してくれるのが、Pが言、っかオーナー収益。
である。
これは、純利故に各種償却費を加えて、それから、財務内容と製品の売上げを保つために必要な資本文出額を差し引いたものである。
売上利益率が高いということは、企業の事業内容が強力であるというだけでなく、経営者が経費削減に徹底して取り組んでいることの反映だと言える。
Pは、コストに敏感な経営者を好み、コストの増大を許す経営者を忌み嫌う。
企業の利益は、間接的に、株主の所有に帰するものだ。
意味のない支出の一ドルは、企業の株主から一ドル奪うに等しい。
長年の経験からPが知ったのコスト高の経常をしている企業は、そのコストの水準を保ち、あるいは、それに新たなコストを加える特徴があるということだ。
平均を下回るコストで操業している企業は、方法を見出すことに誇りを持って当たっている、と彼は言う。
これは財務内容を簡単にテストする方法で、企業の強度だけでなく、かに合理的に配分しているかを知ることができる。
純益から、支払い配当総額を差し引いた残額、つまり株主にとっての留保資産の過去一0年間の合計額を出す。
次に、現在の時価総額と一O年前の時価総額を比較する。
もし、企業が留保資産を一0年間、有効に使うことができなかったとする。
結局は、株式市場はその間に業績の実態に追いついて、株価も相応に低水準にとどまる。
もし、時価総額の上昇が留保資産の合計額を下回ると、企業は後退中ということになる。
しかし、企業が留保資産に対して、平均を超える利益を得ることが可能だったとしたら、時価総額の伸ぴは留保資産の総額を超えた額になっているはずである。
つまり、留保した一ドルについて、一ドルを超える時価をつくり出したことになる。
少なくとも一ドル分の割合で株価に反映してい経営者が企業の各種資源をい企業の価値は、企業がその生涯にわたってつくり出すキャッシュフローの予想額を適切な利率で還元した値として得られる。
企業のキャッシュフローは、オーナー収益としてもとらえられる。
長期間にわたってオーナー収益を検討してみると、ある平均的な率で安定して成長を続けているか、あるいは、ただ単に一定の値でとどまっているか、どちらかであることがわかる。
もし、ある企業が後者の例であれば、還元率として、長期金利を使うとよい。
また前者の例、つまりオーナー収益がある一定の成長パターンを描いているとしたら、還元率は、長期金利からその成長率をマイナスしたものを使う。
ただし、将来の成長率については、楽観的に過ぎないよう注意したい。
将来の成長予測については、控えめな数字を使うべきで、楽観的な予想のもとに企業の価値を高く評価し過ぎることは避けなければならない。
Pは、その還元率として、三O年物国債の利率を使う。
彼は一般的には株式のリスク・プレミアムを考慮に入れないことにしているが、金利が下降傾向にあるときは、慎重を期して、還元率を高めに設定している。
企業の価値が決まったとすると、次は価格を見る番である。
Pのルールでは、のは、大幅に割安のときだけである。
注意すべきは、彼が相場を見るのはこのときだけだ。
企業の価値を計算するのは、数学的には簡単なことだ。
しかし、アナリストが企業の将来の、キャッシュフローを読み違えると問題である。
Pは、この問題を二つの方法で処理する。
第一は、事業の内容が簡明で安定している企業に対象を絞ることによって、将来のキャッシュフロー予測の精度を高めること。
第二は、彼が企業を買う場合には、その企業と買値との聞に安全余裕率がなければならないとすること。
この安全余裕率の幅を見ることで、将来のキャッシュフローの変化から投下資金を守ることができる、と彼は言う。
企業を組み入れたポートフォリオを運用する今や諸君は、単なる株主ではなく、企業のオーナーとしての立場にあるわけだから、諸君のポートフォリオも変わってくるだろう。
投資の成功を株価の変化だけで計ったり、年々の株価の変化を普通株のインデックスなどと比較することなどはやめて、最良の企業を選ぶ自由を得たのだから。
ポートフォリオには、すべての主要産業のなかから必ず一銘柄は入れておかなければならないとか、適切な分散を図るために、二O、三O、五Oといった銘柄を入れなければならない、といったルールはない。
企業のオーナーが、任意に一O杜の企業を持ってうまくやっているのだから、普通株の持主が同じようにやってもよいはずだ。
Pは、広い範囲の分散投資は、投資家が何をしたらよいかわからないときにだけするものだと断言する。
これらグ何も知らない。
投資家が普通株投資をするとしたら、多くの銘柄を長期間に分散して買うべきだというのである。
言い換えればか何も知らない。
投資家は、インデックス・ファンドとドル平均法による買いを利用すればよいということになる。
インデックス投資家。
になるのは、何も恥ずかしいことではない。
事実、インデックス投資家の成果は、大多数のプロの投資家のそれを上回る、と彼は指摘して、「逆説的に言えばか愚かな。
金も、その限界を惜ったときから愚かではなくなる」と言っている。
彼はまた、「一方で何かを知っている。
投資家、企業の経営についての知識があって、五から一O社の、長期的に見て競争上の優位性を持つ企業、しかも適切な価格で買えるものを選別する力があるとする。
このケースでは、旧来の分散投資法は意味がない」としている。
彼が言う意味は、仮りに財務上のリスクが最小で、最も明るい長期展望を持つ企業があるのなら、その最良の投資対象に資金を投入すべきで、何も第二O位の企業にそれを回すことはないということだ。
投資家は、Pが使っている方法でグ見なし利益。
を計算すれば、自分の企業ポートフォリオの成長を計ることができる。
一株当たり利益に持株数を掛けると、自分のか企業。
の収益力が得られる。
企業のオーナーの目標は、一O年後に最高水準の見なし利益を得ることだ、と彼は吉守ノ。
今や、諸君のポートフォリオでは、株価の動きではなく、見なし利益の成長が優先順位のトップになったのだから、多くのことが変わってくる。
第一に、値上がりしているという理由で、最良の企業を売ることが少なくなるだろう。
企業経営者は、自社の事業に専念していると、これが理解できるという。
Pは、「長期にわたって、卓越した業績、財務内容を示している子会社であれば、その親会社は、いかなる代価を一不されようと、売り払うことはないだろう」と言っている。
自社の価値を高めたいと考えているCEOは、自社の珠玉とも言うべき価値ある資産を売りはしない。
ところが、この同じCEOが、自分の個人的なポートフォリオに関しては。
利喰い千人力。
とまでいかないような乏しい理由で、衝動的な売りをしてしまう。
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